前記‥‥‥
まずは、この話には私の思い込み解釈で書かせていただいてます。
その事を御了承ください。




エマージェンシ・ドア− −直後の二人-







岩城の膝の上に座りなおして、香藤は岩城にキスをする。

今回の事は、自分の事を思って岩城が仕掛けたこととはいえ、

二人の前で自分を抱くとは香藤は思ってなかった。

でも、見られてもいいと思ってくれるほど自分の事を思っていることを、

改めて香藤は知り嬉しくってたまらなかった。

その感謝を込めて、岩城にキスを送り続ける。

岩城はそれを受けると香藤を抱きしめて、さらに深く求める。

香藤の素肌から感じる熱を、そして自分の体に熱が灯り始めることを

感じ取った。

このまま‥‥‥再び熱を求め‥‥‥開放したい‥‥‥

しかし‥‥‥此処が他人の家である事を思い浮かべると、

岩城は視線を伏せた。

「岩城さん‥‥‥どうしたの?」

躊躇を見せた岩城に熱い吐息のままで、香藤が聞き返す。

「香藤‥‥‥戻れないか?家に‥‥‥」

岩城ははやる心を押さえて、耳元で言い返すと、香藤はうなずき返した。

「後は‥‥‥戻ってからだよね‥‥‥岩城さん」

香藤も此処が小野塚の家だと言う事を思い出した。

「でも‥‥‥寝かさないからね」

香藤はけだるく岩城に流し目を送り、言い返した。

「俺も‥‥‥だ。香藤‥‥‥」

岩城は答えると、再びキスを送った。





岩城は小野塚のマンションまで車で着ていた。

郵便受けに言われたとおり鍵を入れると、香藤とともに自宅に向かう為に

車に乗ったが、助手席の香藤は、運転席に座った岩城を見届けキスを

仕掛けた。

「か‥‥‥とう?」

キスをされて、岩城が驚いて聞き返すと、香藤の眼は潤んでいた。

「岩城さん‥‥‥ごめっ‥‥‥ん‥が‥まん‥‥‥できそう‥‥‥に」

岩城に訴える香藤は先ほどの余韻がぶり返したようだった。

そう‥‥‥香藤の中には岩城の物が残っている‥‥‥

部屋を汚さないように持ち込んだものは香藤自身に岩城がつけた‥‥‥

そして、岩城は香藤の中に‥‥‥岩城はその事を思い出し‥‥‥

顔を赤くしてしまった。

「香藤‥‥‥」

岩城は香藤の顔を見詰める‥‥‥うるんだ瞳には余裕のかけらを

見つけることが出来ない、

そのまま助手席ごと香藤を倒すと上にのしかかった。

「岩城さん‥‥‥い‥わき‥‥‥さん、ねぇ‥ね‥‥‥ぇ‥」

その重さを感じて、香藤は甘えた声を出して岩城の背に

自分の腕を回す。

「香藤‥‥‥いいのか?」

耳元で聞き返すと、その耳にキスを落とした。

「う‥‥‥ん」

香藤のかぼそい声に岩城の中でも何かがはじけとんだ‥‥‥

荒々しいキスを仕掛けると、唇を割り舌を捜す。

その岩城の舌を感じ取り、香藤は自分から岩城の舌に自分の舌を絡める。

『クチュ‥‥‥』

二人の唾液が交じり合う音が車の中に響きだす。

香藤の服は急いで着た為に、少し乱れている。

岩城はその服の中に自分の手を滑り込ませた。

「あっ‥‥‥」


キスをされてる香藤の口から、くもった声が岩城の口の中に伝わった。

キスから香藤を開放し

「可愛いな‥‥‥香藤」

岩城は耳元で囁くと、胸の飾りを探し指先を滑らし始めた。

香藤の体はその動きに反応する‥‥‥指先のかすかな動きを

逃すまいとするように‥‥‥体を震わし岩城を求める。

そんな香藤に岩城はさらに煽られ‥‥‥攻め始める。

狭い車内での動きは制限される‥‥‥その中で、岩城は香藤に最大の

愛撫を与え、仰がせた。

岩城の雄に完全に火がつき、香藤もめったに無い岩城の激しさに

撃たれてしまい、求めたのだった。

「あっ‥‥‥あっあ‥うぅん‥‥‥あぅ‥い‥わき‥‥‥さ‥‥‥」

香藤の口から漏れる言葉が、意味をなさない‥‥‥

動きたくても動けない‥‥‥そんな中で香藤は焦らされている。

そして、長い愛撫におのれを吐き出すと、岩城の背中に回していた

腕の力が抜け落ちた。

そんな香藤に己を吐き出した岩城は、

「香藤‥‥‥」

香藤の耳に囁くが返事は無かった。




眼を覚ますと、香藤は岩城の腕の中で見慣れた部屋のベットの上だった。

「岩城さん‥‥‥俺?」

視線を感じ、香藤はその方向を見て言葉を出した。

「すまん‥‥‥久しぶりで‥‥‥」

岩城は顔を赤くして、瞼を閉じた。

「ううん、俺、重かったでしょう‥‥‥ごめんね」

香藤はそのまま岩城の温もりを取るように、体を摺り寄せる。

「香藤‥‥‥ありがとう」

その言葉に香藤は岩城の顔を見詰め直す。

「お前の事を取られたくなかったし‥‥‥俺もお前との事を壊したくなかった」

岩城は目を閉じたまま、言い返す。

「俺も‥‥‥岩城さんの事だったら‥‥‥そう思ってる」

香藤は答えると、岩城の体を抱きしめた。

「愛してる‥‥‥愛してる‥岩城さんだけ‥‥‥」

香藤は熱に浮かされたように岩城の耳元で呟いた。

「香藤‥‥‥来い‥‥‥」

岩城はその言葉に思わず、そう言い返していた。

香藤の顔が一瞬に輝くと、お預けされたわんこの様に岩城にキスを仕掛けた。

唇を軽くついばみ‥‥‥舌で岩城の唇をなぞりくすぐる。

「はぁ‥‥‥」

岩城の吐息が漏れる事を見て、その中に自分の舌を入れると

歯列をくすぐるようになぞり出す。

焦れるような香藤の舌の動きに、岩城の舌は大きく動くと舌を絡め取る。

「はぁ‥‥‥あふっ‥」

熱い岩城の舌を感じ取った香藤は、心の中でクスリッと笑い、

その舌に自分の舌を絡めた。

「クチュ‥ピチャリ‥‥‥」

二人の舌が動くたびに濡れた音がして、岩城の体の熱がわずかに

上がりだす。

「岩城さん‥‥‥」

キスを堪能したのか‥‥‥香藤は岩城の唇を離すと耳元で囁き

そのまま耳たぶを唇に含んだ。

「あっ‥‥‥はぁ‥‥‥」

岩城の吐息はさらに熱いものになる。

「服‥‥‥着ずにいてくれたんだね‥‥‥嬉しい」

上布団の中の岩城は、下着だけの姿で香藤を抱きしめていた。

「か‥とっ‥‥‥う」

岩城は体を朱に染め始める。

匂い立つ色香‥‥‥その姿に宮坂は捕まったのだ。

それを見せたのは香藤でもある‥‥‥

そして、それを断ち切ったのは‥‥‥岩城の男性としての本能の部分だった。

香藤が岩城を求める‥‥‥そして、岩城が香藤を受け答える。

同じように岩城も香藤を求め‥‥‥香藤は岩城を抱きしめようとして‥‥‥

こぼれた部分に虫が寄ってきたのだった。

「俺‥‥‥まだまだ岩城さんを受け止め切れてない‥‥‥

けど、岩城さんを愛してる事は、誰にも‥‥‥負けてない」

香藤の口から思わずこぼれた言葉‥‥‥

「香藤‥‥‥そんな‥事‥‥‥ないっ‥‥‥あぅん‥‥‥あっ」

岩城の言葉は再開された香藤の愛撫によって途切れる。

熱により立ち上がり始めた、胸の飾りを、指で強く擦り始める。

唯一、穿いていた下着の中の物も‥‥‥その熱に浮かされた用に

自己主張を始めた。

「岩城さん‥‥‥」

香藤は嬉しそうに手をパンツの中に滑らし、それをなぞった。

「あっ‥‥‥ふぅ‥んん‥‥‥」

岩城はその手先にも反応を示す。

香藤の触った岩城自身にはもう濡れた感触があった。

「岩城さん‥」

香藤は嬉しそうに、その物を握り締めると軽く上下に動かし始めた。

「ああっ‥‥‥あっうん‥」

岩城の声が大きくなり、さらに艶を帯びてくる。

「嬉しい‥‥‥俺に反応してくれてる」

香藤はそのまま下着を下ろすと、岩城の赤く立ち上がった胸に

唇を這わせる。

体が大きく震える。

それは、歓喜の為‥‥‥

香藤はさらに岩城をあおり、岩城もそれに答えるように体から

香藤を煽る匂いがこぼれてくるのだった。

「岩城さん‥‥‥いい?行くよ‥‥‥」

荒い息のまま、香藤は岩城に聞く。

「か‥とぅ‥‥‥こ‥い‥‥‥」

岩城も荒い息で答える。

その言葉で、香藤は岩城の中に己を進めていく‥‥‥ここに来て

始めての岩城のぬくもり‥‥‥

香藤は思わず溜め息を漏らした。

「岩城さん‥‥‥」

香藤は岩城の息が整う前に、攻め始めた。

「あっ‥‥‥ああっ‥‥‥」

岩城の喘ぎ声が止めどなく口から漏れる。

後は‥‥‥荒いお互いの息のみだけが聞こえる‥‥‥

同調して吐き出される息‥‥‥

微かに片方が速く吸い込む息‥‥‥

熱く、長めの息を吐き出すと新鮮な息を吸い込む‥‥‥

後は二人で登りつめるだけ‥‥‥

それだけを目指して‥‥‥薄暗いベットの上で

息のみが聞こえるのだった‥‥‥





「岩城さん‥‥‥大丈夫?」

事が終わり、再びお風呂に入って体をさっぱりさせた二人は、

先ほどとは別のベットに寝ていた。

「ああ‥‥‥大丈夫だ‥‥‥香藤、お前は?」

岩城は心配そうに聞き返す。

「うん、大丈夫だよ。じゃないとね。思い出してよ。岩城さんを

メロメロにした腰テク」

香藤は胸を張って言い返すと、岩城の顔が赤くなってしまう。

「お前は‥‥‥羞恥心って無いのか?」

香藤の胸に顔をさらに埋め、岩城は言い返す。

「だって‥‥‥岩城さんが心配してるのって、俺の体の事でしょう?」

香藤の問いに岩城はうなずき返した。

「岩城さんに抱かれるのも好きだけど、岩城さんに包まれるのも‥‥‥好き。

岩城さん‥‥‥俺こそ岩城さんに無理させてなかった?今回、宮坂の事

も‥‥‥」

香藤が岩城の顔を覗き込み、捨てられそうなわんこの顔で其処まで

言い返すと、岩城は指で香藤の唇を抑え、黙らせる。

「ああ、その宮坂君だけど‥‥‥明日、小野塚君とワビを入れに

ここに来るって‥‥‥メールが来てたぞ」

岩城はクスクス笑って答える。

「あっ‥‥‥そう」

あっけらかんな答えに、一瞬おやっと思った岩城だったがその後だった。

「何だって!!」

そして香藤の大声があたりに響いたのだった。




次の日

「はいれや‥‥‥バカ!!」

家の前で躊躇している宮坂に香藤は答えた。

仲直りをして新たなる一歩を踏み出した、三人の話がこれから始まる。

  

 
                
             ―――――了―――――


                2005.7  sasa
     


終わった‥‥‥勢いで書いてるんで、変な矛盾が一杯です。

そこら辺は、笑って許してくださいね




戻る sasaさん!!
ありがとうございます!!

香藤君、可愛いvv
でも、やることはやる(爆)
そりゃぁ、お返しに、
ちゃ〜〜んと、岩城さんを
愛してあげないと!(爆)

読みたかったあの先が、
こんなに速く読めて、
嬉しいです!!
ほんとに、ほんとに、
ありがとうございましたvvv