ー 洗たく日和 −    ベランダ編



「ねぇねぇ、岩城さん。」

「なんだ香藤、外に下着を干すな恥ずかしいだろう。」

「だってあんまりいい天気だからさ。ちょっとこれ見てよ。」

ハンガーに2人の下着が干されてる。

風に呷られ岩城のハンガーが香藤のハンガーにくっつき下着が絡まった。

「ふふっ、岩城さんのH。」

「バカ。」





ー 洗たく日和 −     洗濯機編


「香藤、ほら見てみろ」

「ん?何?」

岩城に言われて香藤は洗濯機を覗き込む。

そこでは岩城の紫色の下着を追いかけるように

香藤のグレーの下着がグルグルと回っていた。

「持ち主に似るのかもしれないな」

「・・・こないだの、実は根に持ってる?」

「そんな事は無い」

岩城がシレっと言ったちょうどその時、洗濯機の中で二枚の下着がからまった。

「「あ。」」





ー 洗たく日和 ー     乾燥機編


「ねぇ、岩城さん、見てよ。」

「なんだ?」

香藤が、乾燥機の中を覗いている。

香藤の下着が、岩城の紫の下着をまるで包み込むようにして、宙を舞う。

「さすが、俺。下着だって、岩城さんを守るんだ。」

「・・・馬鹿・・・。」

振り返ると、岩城が頬を染めてそっぽを向いていた。

「・・・もう、可愛いんだから・・・。」

堪らず香藤は岩城の肩に手を伸ばした。






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