紫陽花





岩城さんは、様々な顔を見せる。

強かったり、男らしかったり、可愛かったり。

時には、恐かったり。

でも、一番変わるのは俺の腕の中。

昼間の顔からは、想像もつかない、その変化に、

俺はいつも翻弄される。

俺だけにしか見せない顔。

俺だけが見ることのできる顔。

その特権を得ることが出来たことを、

本当に幸せだと思う。

岩城さんが、許してくれた。

俺だけに。

俺だけを愛して。



俺の誕生日に、最高の贈り物。





2006年5月13日
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