Crazy Little Thing Called Love 3









「・・・あぁっ・・・んっ・・・はんっ・・・」

ラウールが、眉をしかめて、額に手をあてて嘆息を漏らした。

その顔を見て、チャーリーが苦笑しながら、

気の毒に、と首を振っていた。

廊下の向こうから聞こえてくる声に、

3人はそれぞれそっぽを向いて時間が過ぎるのを待っていた。






結婚式の後、カフェでお茶をして戻ってきた香藤が、

岩城の手を引いたまま、黙ってリビングを出て行った。

「あ、おい、香藤!」

岩城が引っ張られるのに驚いて、

金子たちを気にして振り返ったが、

香藤はそれに目もくれず、まっすぐに奥へ向かった。

その背中を見ながら、金子とチャーリーは天井を仰ぎ、

ラウールだけが、不思議そうに彼らを見送り、

金子とチャーリーを振り返った。

3人の耳に、ドアの閉る音が聞こえた。






「香藤、なにやってんだ?」

「なにって?」

ベッドルームに入って、香藤は岩城を抱きこんだ。

「あのさ、岩城さん、俺達結婚したんだよ?」

「それは、そうだけど・・・。」

ふ、と笑って香藤は岩城の肩を抱いた手を外すと、

彼の左手を両手で包み込んだ。

指輪を填めた手で、ゆっくりと岩城の指に嵌まる指輪ごと撫でた。

「香藤。」

「ん?」

「ありがとう。すまん、俺は文句ばっかり言ってるな。」

「そんなこと、ないよ。」

岩城が、じっと撫でられるまま指輪を見つめた。

「お前、俺の指輪のサイズ、測ったわけでもないのに、よく知ってるな。」

当然でしょ、と香藤は笑った。

「測らなくったって、岩城さんのサイズは、身体中どこでもわかるよ。」

「そうか・・・。」

香藤がその指輪にキスをした。

「あ・・・」

岩城はそれを呆然として見つめた。

「愛してるよ、岩城さん。」

にっこりと笑って、香藤は岩城を抱きしめた。

「もう、黙って。抱かせてよ。」

頬を染めて、岩城は頷いた。




そっと触れる唇が、岩城の唇を摘むように舐めた。

自然と開く唇を割って、香藤の舌が歯列をなぞる。

「・・・んっ・・・」

抱きしめていた香藤の手が、

羽織の裾を捲りあげ、岩城の帯を解いた。

そのまま紐を解き、香藤は岩城の唇を吸い上げながら、

羽織の紐を緩めた。

肩から羽織と着物が床へ落ち、襦袢一枚になった岩城を、

香藤はベッドへ抱きあげて落とした。

「俺が脱ぐまで、待っててよ。」

足袋を脱ごうとする岩城に、

香藤がそう言いながらジャケットを脱いだ。

「お前、好きだな。」

「うん。足袋脱がせるのは、俺の役目。」

くすくすと笑いながら、岩城はのばした手を止め、

ベッドの上に肘をついて、香藤が素裸になるのを眺めていた。

振り返り、にっこりと笑って、

香藤はゆっくりと膝からベッドに乗り上げた。

片手を伸ばして、岩城の襦袢の裾をめくり、

足を撫でながら足袋のこはぜに指をかけた。

「・・・は・・・」

岩城が背をシーツに落として、熱い息を吐いた。

こはぜをはずした足袋を、香藤が歯で先を噛んで引き抜いた。

「馬鹿、なにやってんだ。ふざけるな。」

「ふざけてないよぉ。」

もう片方も、そうやって脱がせて、

香藤は岩城の裾から手を差し込みながら、顔を近づけていった。

「・・・ふっ・・・」

岩城がその手の触れる感触に、背を反らした。

「もう、感じてんの?岩城さんのエッチ。」

「ばっ・・・あっ・・・」

つ、と香藤の指が岩城の内腿を滑り、岩城を横抱きにした。

「香藤・・・。」

目元の染まった顔で、岩城は香藤を見上げた。

思わず、舌打ちをしてしまいそうなその顔に、香藤は少し眉を寄せた。

「あのさ、」

「ん?」

岩城が軽く眉を上げた。

溜息をつきながら、じっと見つめる香藤の頬を、

岩城の指がゆっくりとなぞった。

それにつられるように、香藤は岩城を抱きこむと身体を重ねた。

「岩城さん、綺麗だよ。」

岩城が煙るように目を細めた。




唇を喰みながら、香藤の手が岩城の全身を弄る。

襦袢が肌に擦れる感覚に、岩城の肌がざわざわと粟立った。

「・・・んっ・・・んぅ・・・」

上擦った岩城の息が、鼻から抜け、

岩城の両手が香藤の首に巻きつき、

腰が蠢くのを感じて、香藤はようやく唇を離した。

「・・・ぁ・・・」

強請るような自分の声に、岩城の頬が余計に染まった。

香藤が、挑むような目で見つめて、笑った。

「もっと、気持ちよくして上げるからさ。キスより、もっとね。」

ほう、と岩城が息を吐いた。

香藤の手が襦袢の紐を解き、ゆっくりと袷を裾まで開いた。

白い肌が上気し、乳首が茜色に立ち上がっている。

香藤の視線に、岩城の胸が上下した。

ふふ、と笑いながら、香藤がその乳首を指で弾いた。

「可愛いね。」

「・・・ああっ・・・やっ・・・」

ゆっくりと乳首を口に含み、

手をのばして襦袢を岩城の身体から引き剥いで、

ベッドの下に放り投げた。

「・・・んあっ・・・あっ・・・」

片手を岩城の股間に潜り込ませ、揉みしだきながら、

茜色が濃くなる乳首を転がし、舌先でそれを捏ねた。

「・・・あぁっ・・・はっあっ・・・」

岩城の腕が、香藤の頭を抱え込んだ。

「岩城さん、動けないよ?」

香藤が肌に唇を這わせながら、岩城を見上げた。

「・・・香藤・・・」

少し緩んだ腕に、香藤は笑った。

「嬉しいけどさ、岩城さんに抱きしめられるのって。」

そう言いながら、香藤は岩城の蕾に指を差し入れた。

「あっ・・・」

何か言いかけた岩城は、そのまま眉を寄せて仰け反った。

「・・・ああっ・・・んっ・・・はんっ・・・」

両脚がせり上がり、開いていく。

香藤の指がそれを待っていたように、深く潜り込んだ。

「・・・んあっ・・・あぁっあっ・・・」




「うわ・・・。」

ラウールが、聞こえてきた声に思わず腰を浮かしかけた。

驚いて、チャーリーと金子を見た彼に、2人は苦笑して頷いた。

「だから、言っただろうに。」

声も出ない様子で、ラウールは呆然とチャーリーを見返した。

「・・・あっ・・・はあっうんっ・・・」

その耳に、岩城の上げる甘ったるい喘ぎ声が届いた。

どさり、と椅子に腰を落として、ラウールは嘆息して天井を仰いだ。

その彼の嘆息をあざ笑うかのように、

岩城の嬌声は止まることなく響いた。




「・・・んふっ、あぁ・・・んんぅ・・・」

中を探る香藤の指に、岩城の襞が巻きつき始めた。

岩城の顔が切なそうに顰められ、縋るように香藤を見つめた。

「・・・か、香藤・・・も・・・」

汗ばんだ全身を波打たせて、岩城は腰を揺らした。

すでに弾けた岩城の精液と、

尚、先走りでしとどに濡れた指を引き抜いて、

香藤は岩城の膝を掴んだ。

香藤が、舐めるように見つめる。

その視線に堪えられずに、岩城は手を差し延ばした。

「香藤、早く・・・」

にっこりと笑って、香藤は、ぐい、と膝を開いた。

「・・・くぅんんっ・・・」

香藤が入ってくる衝撃に、岩城の喉が鳴った。

「・・・ふぁあっ・・・あぅんっ・・・」

襞を引き摺りながら、

香藤がめり込んでくる衝撃に、岩城の背が反り返った。

「・・・うぅんっ・・・はぅぅっ・・・」

きっちりと岩城に納まると、ふぅ、と香藤が息を吐いた。

そのまま、岩城を抱きしめ耳元で囁いた。

「気持ちいいよ、岩城さん。」

「・・・ああ・・・か、香藤・・・」

岩城が熱い息を吐き続け、肩が上下していた。

「愛してるよ、岩城さん。」

「う・・・ん・・・」

岩城の腕が香藤の背に回り、潤みきった瞳で香藤を見上げた。

軽く唇を喰むと、香藤は膝をシーツに押し付けて、腰を引いた。

「・・・あぁあッ・・・はっ・・・んぁあっ・・・」




「・・・あひっ・・・あんぁっ・・・んぁんっ・・・」

香藤の茎が、縦横無尽に岩城の柔肌をかき回していた。

岩城は、香藤の与える快感に、理性を失くして縋りついた。

突き上げてくる香藤の楔に、

岩城は腰をすりつけ貪欲に貪ろうとする。

喘ぎ声が、時折苦しげに詰まる。

追い上げられて、

香藤の背に回した手が下に向かい、香藤の尻を掴んだ。

両脚を大きく拡げ、無意識に腰が揺れた。

「・・・いいっ・・・洋二・・・っ・・・もっとっ・・・」

途端に、香藤の身体がドクン、と震えた。

香藤の腕の中で、岩城が初めて名前を呼んだ。

「は・・・」

香藤が目を見開いて、岩城の顔を覗き込んだ。

「岩城さん・・・」

ぴたり、と動きの止まった香藤を、

岩城が薄っすらと目を開けて見上げた。

睨むつもりがなくても、

切なげに寄せられた眉で、香藤にはそれが伝わる。

「岩城さん。」

蕩けそうな顔で、香藤は岩城を抱きしめた。

「・・・なに・・・」

「欲しい?」

岩城は肩を上下させて、香藤を見つめた。

「当り前だ、バカ。」

嬉しそうに、香藤は岩城の上で身体を揺らしながら笑った。

「うん。ごめん。嬉しくてさ。」

「嬉しい?こんなときに、なに言って・・・」

岩城の言葉は、香藤の唇に呑み込まれた。

「・・・んっ・・・んんっ・・・」

香藤が唇を塞いだまま、腰を引き岩城の前立腺を突き上げた。

「・・・あうぅっ・・・」

岩城の唇が外れ、顎が反り返った。

香藤の動きが激しくなり、岩城の声が甲高い悲鳴に変わった。




顔を振り、身体を捻じり、全身で言葉にならない声をあげる。

香藤の背に腕を絡めて、縋りつき、岩城は腰を振り続けた。

・・・香藤が欲しい・・・!

岩城の喘ぎ声が、そう叫んでいるように聞こえた。

「・・・あぁあっ・・・んあっ・・・もっ・・・」

「欲しい?もっと欲しいの?」

香藤が、腰を動かしながらそう囁いた。

岩城は声を上げながら、微かに頷いた。

「・・・もっ・・もっと・・・おくッ・・・」

香藤は身体を起こすと、膝裏を掴んで、岩城の際限まで両脚を広げた。

身体の間で、香藤の腹筋に擦られて、岩城の茎は再び弾けていた。

それを見て、香藤は満足げに微笑んだ。

ゆっくりと、岩城の中から自身を抜き始めると、岩城が首を振った。

「・・・やっ・・・」

「待ってて、すぐあげるからね。」

岩城の唇の隙間から、舌が覗き、舐めるように動いた。

ぎりぎりまで腰を引き、香藤は襞を突き上げた。

岩城が、身体を捩って思い切り仰け反り、一段と声を上げた。




「・・・ひぃっ!・・・ひあぁっ・・・」

ラウールが、思わず両手で耳をふさいだ。

さすがに、慣れているとは言うものの、

チャーリーと金子も、顔を顰めるほどの岩城の悲鳴が聞こえてきた。

「・・・あぁあっ・・・そ、そこっ・・・洋二ッ・・・」

「参ったなァ・・・。」

ぽつり、とラウールが零した。

「盛りあがってんなァ・・・。」

チャーリーの呆れ声に、ラウールが顔を顰めた。

「そういう問題か?」

「まぁ、結婚式のあとだしな。」

チャーリーの苦笑いをかき消すように、岩城の嬌声が聞こえた。

「・・・あぁあっ・・・いいっ・・・」

思わず、3人は、顔を見合わせて首を振った。




凄まじいまでの香藤の追い上げに、

岩城の全身が震え、シーツを握り締めて、

息をすることさえ苦しげに喘いでいた。

「・・・あはぁっ・・・んっ・・・んぅ・・・はっ・・・」

「いきそうだね、岩城さん。」

「・・・んっ・・・ふぅっうっ・・・」

ぐぐ、と岩城の腰が沈んだ。

上げていた悲鳴が、徐々に小さくなり、すすり泣くような声に変わった。




「さて、」

金子が立ち上がった。

「どうしたんだ?」

「そろそろ、夕食の支度でも始めようかな、と思って。」

「あ、そうだな。」

チャーリーも立ち上がるのを見て、ラウールが首をかしげた。

「だいたい、キョウスケの声で、わかるんだよ。」

チャーリーがそう言って、笑った。

「もう、そろそろだよ。」

くすり、と金子が笑った。




岩城の声が、すすり泣きからくぐもり、喉を鳴らすようになった。

香藤がそれに気付いて、追い上げを早め、香藤の息も切迫した。

「岩城さんっ・・・。」

尾を引くように悲鳴が上がり、岩城の身体が仰け反り硬直した。

岩城が達ったことを確認すると、

香藤が身体を揺すって、岩城の中で弾けた。

「・・・大丈夫?」

「ああ・・・」

荒い息をついたまま、香藤は岩城の身体を労わるように、撫でた。

「最高・・・。」

香藤が堪らず、呟いた。

「香藤・・・。」

岩城の呼びかけに、香藤は顔を綻ばせた。

「うん、愛してるよ、岩城さん。」

ふと、香藤は岩城の茎に目を向けた。

半立ちのままのそれに、香藤は岩城を見返した。

「あ、ごめんね。」

そっと岩城の茎を握り込み、香藤はゆっくりとそれを扱き始めた。

「・・・んぁっ・・・はんっ・・・」

岩城の腰が揺れ、あっという間に切迫した声が上がった。




「え?終わるんじゃなかったのか?」

ラウールが、首を捻って金子に視線を向けた。

「あ、気にしなくていいから。よくある。」

「・・・そうなのか?」

わけがわからないと、

ラウールは首を振ったまま、食事の仕度を続けた。

「男なんだけど、岩城さんはもう、前はただの性感帯みたいなもんでさ。

達った後、半立ちだったりするんだね。

で、それも始末してあげないと、辛いから。」

「はぁ?!」

「ま、事後処理、って奴?」

金子の言葉に、ラウールは固まった。

「岩城さんにとっては、達った後のおまけみたいなもんだね。」

今度こそ、ラウールは頭を抱えて唸った。




「・・・んぁあっ・・・」

岩城が荒く息をついて、香藤の手に放った。

その手を軽く拭って、香藤は岩城を抱えあげた。

「綺麗にしてあげるね。」

岩城は、ゆったりと微笑んで香藤の首に腕を回した。




「ごめんね、お待たせ。」

香藤がドアを開けて、ダイニングに入ってきた。

「うわぁ、いい匂いだね。」

そう言いながら、香藤は椅子を一つ引くと、

ドアを開け放したまま出て行った。

ラウールが、それを不思議そうに見ていた。

と、香藤が岩城を抱えるように現れた。

引いておいた椅子に、彼を座らせて、ドアを閉めにいくのを見て、

ラウールはそういうことかと、肩を竦めた。

その岩城に視線を向けて、ラウールはぎょっとして目を見張った。

洗ったばかりとわかる、半乾きの髪。

肌の上にじかに来ている、

薄い緑の混じった秘色の着物の襟から、匂うような色気が立つ。

情事の直後の、濡れそぼった瞳で、

肘掛に体重をかけて、半分腰を浮かせ気味で、横座りになっている。

岩城が額に手をあて、軽く溜息を吐いた。

「大丈夫、岩城さん?」

香藤がそっと、岩城の背を撫でながら、囁いた。

「ああ、大丈夫だ。」

岩城の声が、掠れている。

それを、金子とチャーリーは涼しい顔で聞き流していた。

ぼうっとしたままだった岩城の瞳が、ふと3人を認めた。

「あ・・・。」

途端に、ぼっと頬を赤らめる岩城に、香藤がくすりと笑った。

俯く岩城の背に香藤の手がゆっくりと伸びた。

黙って撫でる手に、岩城が顔を上げて香藤を見返した。

恥ずかしそうに真っ赤な顔をゆがめる岩城の耳元で、香藤は囁いた。

「気にしないの。しょうがないでしょ?」

「しょうがないって言ったって・・・。」

「3人は気にしてないと思うよ?」

香藤はそう言って笑った。

「気にしてたら、キリがありませんからね。」

金子がそう答えて、岩城は顔を顰め、香藤は声を上げて笑った。

チャーリーも、腹を抱えて笑っている中、

ラウールだけが疲れたように首を振っていた。






パリ、ガルニエのオペラ座で、チャリティコンサートが行われた。

香藤はそれに参加していた。

数年後までスケジュールの決まっている香藤が、

いつもなら日本に帰るオフのこの時期、

パリにいることはすでに皆の周知のことで、

その為にイレギュラーの仕事が、今年はかなり入ってきていた。

「やぁ、ヨウジ、久しぶり。」

サイモンと、バックステージで、始まる前の打ち合わせを始めた。

岩城が、隅の椅子に座っている。

「こんにちは、キョウスケ。相変わらず綺麗だね。」

「あ、こんにちは。」

岩城が、恥ずかしそうに肩をすくめて挨拶をした。

「どう?パリは?」

サイモンが、そう口を開きかけて、2人の左手の指輪に気付いた。

「それ?」

「あ、うん。」

香藤がにっこりと笑った。

「俺達、結婚式挙げたんだよ。」

「なに?いつ?いったい、どこで?」

サイモンが、驚いて声を上げた。

「つい、この前。サン・ジュリアン・ル・ポーヴル教会、ってとこで。」

「は?!」

呆然として、サイモンは香藤と岩城を交互に見つめた。

「カルチィエ・ラタンの側なんだよ。小さくて、とってもいい教会だったよ。」

「なんで、知らせなかったんだ?水臭い奴だな。」

香藤は、少し肩を竦めると、ペロッと舌を出した。

「いきなり決めちゃったからさ。

2人だけだったけど、地元の人が立会人になってくれたんだ。」

「2人だけ?!」

サイモンが、今度こそ呆然として2人を見返した。

腕を組んで、じっと考え込んでいるサイモンに、

香藤と岩城が心配げに近寄った。

「わかった。俺がなんとかする。」

「え?なんとかって?」

不思議そうに首をかしげる2人に、サイモンはニヤリ、とした。

「いいから、ヨウジはコンサートのことだけ考えてくれ。

後は俺に任せて。」



チャリティコンサートは、香藤の参加のおかげか、大盛況に終わった。




     続く



    2006年5月12日
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