Crazy Little Thing Called Love 5










快晴。

真っ青な空に、雲ひとつない。

岩城は、寝巻き姿でカーテンと窓を大きく開いた。

風が、頬に心地よくあたり、

岩城は目を細めて空を見上げた。

「岩城さん、おはよ。」

香藤がベッドの上から、岩城を見上げていた。

「ああ、おはよう。」

そう答えて、岩城はベッドの端に座った。

「まだ、早いよ?」

「うん。なんだか、目が覚めてな。」

「おいで。」

手を掴まれて、岩城は引かれるまま、香藤の腕の中へ戻った。


「緊張してる?」

「いや・・・うん、どうだろうな。そうかもしれないな。」

抱き込んだ香藤が、

ゆっくりと岩城の上に重なりながら、その額にキスを落とした。

「ねぇ、岩城さん、信じられる?

俺達、今日、ほんとに結婚するんだよ?」

「・・・ああ、そうだな。」

「ここがフランスでよかったよ。

法律ができたしさ。」

岩城が少し溜息をついたのを、

香藤は首を傾げて見下ろした。

「なに?嬉しくないの?」

「違う。法律ができたのはいいが、どうしてこう、面倒なんだ?」

岩城は、そのための書類を兄にそろえてくれるように頼んでいた。

発行してから3ヶ月以内の戸籍謄本を3通 、

アポスティーユ(外務省認証証明文)付戸籍謄本を1通、

出生証明書を1通、

独身証明書1通、

慣習証明書を1通。

しかも、これはあくまでも岩城が必要な書類で、

香藤はこれ以外にあと数種類の書類を用意する必要があった。

「兄さんが、全部そろえるのに義姉さんに、

外務省やらあちこち回ってもらって、

大変だったって言っていた。」

「そうだね。お義姉さんに何かプレゼントしようか?お礼にさ。」

「うん。ありがとう、香藤。」

そのまま、香藤は岩城の唇を塞いだ。

軽く啄ばむように、繰り返し唇を舐めると、

薄く開いた口から岩城の舌が覗いた。

それを絡めとり深く吸い上げ、

香藤のキスが熱さを帯びると、岩城の喉から息が漏れた。

「・・・んっ・・・だ、だめだ、香藤。」

「あ、そんなにやんないから。

これから結婚式にパーティーだもん。

足腰立たなかったら、困るからさ。」

「ち、違う!そういう意味じゃない!

兄貴がいるんだぞ?」

岩城が慌てて、香藤の腕から逃れて起き上がった。

「大丈夫だよ。こんな朝早く、起きてないって。」

「で、でも・・・。」

真っ赤になる岩城を、香藤は起き上がって後から抱きしめた。

「ねぇ、したいよ、岩城さん。」

「か、香藤・・・待て・・・。」

押し留める岩城の手を取って、香藤は唇を重ねた。

「声、殺してればいいじゃん?」





「・・・ぁ・・・んっ・・・」

シーツに沈んで、岩城が顔を背けて声を押し殺していた。

「・・・んっ・・・は・・・」

股間に顔を埋める香藤の耳に、

その密やかな息遣いが聞こえている。

声を我慢している岩城の両脚が突っ張り、

きゅ、と足の指が縮こまっていた。

香藤の舌が蕾を掠め、びくん、と身体が跳ねると同時に、

岩城の口から堪えきれずに声が漏れた。

「・・・んぁっ・・・」

柔襞を弄る香藤の舌の動きに、

岩城は堪らずに腰を揺すり声を上げた。

抱え込まれた足が、ぶるぶると震える。

「・・・あぁっ・・・はうっ・・・くっ・・・」

歯を食い縛り、堪えようとする岩城の腿を、香藤の手が撫でた。

「我慢しないの。」

「だっ・・・てっ・・・」

銀鼠の地のぼかしに、白梅の散った寝巻きの袷を乱した岩城が、

汗を浮べ荒い息をついて香藤を睨みあげた。

「お前が・・・声、殺し・・・てろってッ・・・言ったんだろっ・・・」

「そうだけどさ。頑固なんだから。」

「うるっ・・・さい!」

むくり、と岩城が起き上がった。

香藤が肩に抱え込んだ足を抜き、

岩城は香藤の腕を掴んで、ベッドに押し倒した。

「岩城さん?」

香藤が驚いて見上げると、岩城は眉を寄せて香藤を見返した。

「お前に好き勝手やらせると、突っ走るからな。

今日は、1回で終わりだ。」

そう言って、岩城は膝立ちになり、

寝巻きの裾を両手で掴んで、左右に開いた。

白い腿が奥まで露わになる。

さっき、香藤がつけたあとが、そこに見えた。

岩城は、その赤いあとに、手を這わせてゆっくりと撫でた。

ちろり、と岩城の舌が覗き唇を舐める。

その淫靡な姿に驚く香藤にちらりと視線を向けて、

岩城は裾を掴んだまま、

内腿を擦り付けるように香藤の腿を跨いだ。

「えっ?!ちょっ、岩城さん?」

「黙ってろ。」

岩城は香藤の茎に手をのばした。

両手で包み込み、軽く扱いただけでいきり立つそれに、岩城は微笑んだ。

「・・・ふっ・・・」

香藤の茎を握り、ゆっくりとその熱が岩城の中に充ちた。





「・・・んっ・・・んっ・・・」

開いた窓からそよぐ風が、

岩城の火照った身体に纏わりついた。

「・・・あぁ・・・んん・・・」

香藤の上で、岩城はじっくりと味わうように、

腰をグラインドさせていた。

明るい陽の光が差し込むベッドの上に、

片肌を曝す岩城が浮き上がっている。

「いい?」

香藤が岩城の両腕を掴んで、下から突き上げた。

「・・・はぅっ・・・んんっ・・・」

喉を鳴らして、岩城が仰け反った。

反動で胸に倒れこみ、香藤の肩に手を這わせて、

岩城は前後に身体を揺らした。

それにあわせるように、

香藤が岩城の尻ををつかんで動かした。

突き上げられて弾けた岩城の精が、

間で擦られて音を立てている。

「・・・んあっ・・・あふっ・・・」

快感に歪む顔を上げて、岩城は香藤の唇を吸った。

「・・・んぅんっ・・・」

ふさいだ口から、喉にこもった声が漏れる。

「・・・あはっ・・・もう・・・」

「いいよ。いきそう?」

岩城は頷いて、熱い息を吐いた。

香藤が抱き込んで起き上がり、岩城を突き上げた。

「・・・ひあっ・・・」

白い両足が香藤の胴に巻きついた。

「・・・はぁっ・・・んっ・・・」

小刻みに突き上げる香藤の熱が、岩城の身体中に染み渡る。

「どお?岩城さん?」

香藤が岩城を抱きしめ、項に舌を這わせた。

「・・・んくっ・・・い・・・いい・・・」

岩城の身体が、香藤の動きに徐々に仰け反り始めた。

顎を反らし、肩にかけた手が外れかける。

必死で縋りつこうとするのを見て、

香藤は岩城の腰を抱えると、シーツに押し倒した。

「・・・はうっ・・・んんっ・・・」

緩やかで熱いセックスに、岩城の声が掠れた。

「・・・も・・・ォ・・・よぅ・・・じッ・・・」

その声に、香藤は動きを早め、自分と岩城を追い上げた。





「はい、岩城さん、足出して?」

バスルームから出てきた岩城は、

香藤の手にしたものに目を剥いた。

「なにやってんだ?」

「なにって、」

その手にある青い下着に、岩城は顔をしかめた。

「お前、いつの間にそんなもの。」

「だってさ、結婚式のときに履く下着は、

青が普通っていうか、縁起物って言うかさ。

花嫁が幸せになるために、身につけるものって、something new、

something old、something blue、something borrowed、

(新しいもの、古いもの、青いもの、借りたもの)、

で、青いものっていうのは、たいてい下着なんだよね。」

岩城はそれを聞きながら苦笑していた。

「わかった。履くから、かせ。」

そう言って、ベッドの縁に腰をかけた。

「だ〜め、夫が履かせるの。」

香藤は岩城の前に座り込むと、片方の足首を掴んだ。

「ちょ・・・。」

頬を染めた岩城が抵抗した。

「そんなこと、今までしたことないくせに。」

香藤はそっとその足首を撫でながら、岩城を見上げた。

「そうだけどさ。」

「着物の下は履かないんだろって、

下着、一枚もなかっただろうが、俺がここに来たとき。」

「・・・あのさ、自分だって下着買ってこないじゃん。」

「そ、それは・・・。」

ぐ、と詰まって岩城は香藤を睨んだ。

「お前が履くなって言うからだろ!」

少しむくれる岩城の頬に、香藤はそっとキスを落とした。

「もう、結婚式は始まってるんだよ?

下着履かせるのが、その最初。

怒んないでよ、結婚式の朝、喧嘩するのはよそう?」

じっと見つめていた岩城は、

小さく溜息を漏らすと、ゆっくりと片足を上げた。

バスローブの前を掻き分けて、

両脚を入れ香藤の手が下着を上げていく。

膝を過ぎて、香藤が言った。

「立って、岩城さん。」

ようやく、岩城はその下着をしげしげと見つめて絶句した。

「どしたの?」

「なんで、Tバックなんだ?」

香藤が、くしゃりと笑った。

「だって、着物にひびくじゃない。」

「袴、履くのにか?」

岩城のその言葉に、香藤はにやり、と岩城を見上げた。

「袴脱いだ時にさ。」

「・・・バカ。」

そう言って、岩城は立ち上がった。

バスローブをすっかり脱がせて、香藤は岩城に下着を履かせた。

「はい、いいよ。ご飯食べてから、着替えよ。」

「ああ、そうだな。」





リビングに岩城が入っていくと、

雅彦が着替えを終えてソファに座っていた。

「おお。」

真っ白な着物に袴を履いた岩城の姿に、

チャーリーの口から、思わず声が漏れた。

「2人とも、素晴らしいね。」

黒い着物に袴姿の雅彦。

2人に、視線を向けて、ラウールが頷いた。

香藤がタキシードを着て、

リビングに入ってくると、岩城が近寄った。

黙って香藤のタイを直す岩城を、雅彦はじっと見つめていた。

目元に浮かぶ微笑に、溜息をついた。





チャーリーとラウールの運転する車に分乗して、Mairie(役所)に向かった。

先に車を降りた雅彦は、役所前の光景に目を瞬かせた。

「なんだ、これは?」

同乗していた金子が、驚く雅彦にもっと驚くことを口にした。

「あ、今日、お2人が正式に結婚することは、

とっくにマスコミに流れてますから。

クラシックだけじゃなくて、各マスコミのトップニュースですよ。」

二人の乗った車がフラッシュとマイクに取り囲まれ、

その中をチャーリーが開けたドアから2人が降り立った。

黒いタキシードの香藤と、白い紋付の岩城。

ラウールと金子と雅彦がそれに加わり、

記者達の声が飛び交った。

「今のご気分は?!」

「一言、お願いします!」

「あとでね!」

香藤が岩城をかばいながら、晴れやかな顔でそう答えた。

手を繋いだまま歩き出す2人に、記者が殺到しかけた。

「どいて下さい!危ないから!」

チャーリーとラウールの声に、記者達が道を開けた。

後から行く雅彦にも、どよめきが起こった。

日本人離れした背丈と、整った風貌。

黒い紋付を着た雅彦に、視線が集まった。

鳥肌が立つような気がして、雅彦は顔をしかめた。

「ヨージ!」

人垣の中から声がして、

振り返った香藤の胸元へ花束が飛び込んできた。

それをしっかと掴むと、香藤は高く掲げてにっこりと笑った。

「ありがとう!」

そう言うと、その花束を岩城に渡した。

薄っすらと染まった頬で、岩城はその花を見て微笑んだ。

「Merci beaucoup(ありがとう)」

岩城が花束を投げた香藤のファンに、声をかけた。

「Kyosuke,tu es magnifique!(すばらしい)」

ファンが、口々に美しい、

素晴らしい、c'est tres magnifique! と、声をかけた。

その声に送られて、香藤は岩城の手を引いて、

役所の中へ入っていった。





「ふ〜〜〜・・・凄い人だったね。」

役所のロビーに入って、香藤が笑った。

「驚いたな。」

それに笑い返しながら、岩城は肩を並べた。

ロビーを突っ切って行く集団に、周囲から拍手が起こった。

おめでとう、の声に礼を言いながら、

出迎えた職員に案内されてサロンに入った。





案内された、淡いピンクの上品な広い応接間のような部屋で、

列席する雅彦は二人の後ろに座った。

香藤は結婚指輪をいったん外し、

岩城の指からもそれを外すと、

金子が掲げる、渡された真っ白い可愛いクッションに、

香藤がふたつの指輪を乗せた。

少しして、青・白・赤のトリコロールの、

ストライプのたすきをかけた市長が、

にこやかにドアを開けて入ってきた。

ベルトラン・ドゥラノエ市長が、

両手を広げて岩城と香藤に、感嘆の声を上げた。

「あなた方がパリに居てくださって、本当に嬉しい!」

「どうもありがとう。」

香藤が、笑顔を返した。

市長は、うやうやしく岩城の手をとった。

「あなたのような美しい人に選ばれたこの街は、とても幸せですよ。」

「いえ、そんな・・・。」

恥ずかしげに香藤を振り返り、岩城は微笑んだ。

市長が才能ある芸術家が、

パリに新居を構えるのがいかに素晴らしことかと、力説した。

香藤は、くすぐったそうな顔で岩城と時折顔を見合わせていた。

ドゥラノエ市長の挨拶が終わり、

係りのものが2人の履歴を読み上げ、

再び市長が前へ進み出た。

「さて、皆さん、お立ちください。」

市長は、両手を胸の前で握り締めた。

「ヨージ・カトー。あなたは、キョースケ・イワキを生涯の伴侶とし、

死が二人を分かつまで、病める時も、

健やかなる時も、喜びの時も、

悲しみの時も、富める時も、

貧しき時も、彼を愛し、彼を敬い、彼を慰め、

彼を助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」

香藤は、その言葉の途中で、少し眉を上げた。

そして、問いかけが終わると、にっこりと笑った。

「はい。死んでも、岩城さんを愛することを誓います。」

その返事に、市長が晴れやかに笑った。

「いいでしょう、その部分は余計だということですね。」

そういいながら、市長は岩城に向かった。

「キョースケ・イワキ。

あなたは、ヨージ・カトーを生涯の伴侶とし、病める時も、

健やかなる時も、喜びの時も、

悲しみの時も、富める時も、貧しき時も、

彼を愛し、彼を敬い、彼を慰め、彼を助け、その命ある限り、

真心を尽くすことを誓いますか?」

「はい、誓います。」

「では、こちらにサインをお願いします。」

岩城と香藤が署名をし、

立会人である雅彦とチャーリーがサインをした。

市長のサインが終わり、指輪の交換となった。

香藤は、岩城の指輪を取ると、

左手の薬指にキスを落としてから、そこに填めた。

岩城も香藤の指に指輪を戻すと、ふっと笑った。

岩城の背に香藤の手が回り、二人は誓いのキスを交わした。





雅彦が、後から岩城を見つめていた。

すっと伸びた背に、岩城の決意を見て、

浮かべる笑顔に、本気を見た。

「おめでとう。」

「兄さん・・・。」

岩城の唇が震えた。

「お前、京介を泣かせるなよ。」

香藤の顔が、引き締まった。

「はい。」

そう頷いて、香藤の顔が緩んだ。

「でも、岩城さんって泣き虫だから。泣いた顔も可愛いし。」

「泣き虫か・・・。」

雅彦がそう呟いて、溜息をついた。

「俺の前じゃ、泣いたことなんかなかったのにな・・・。」

「お義兄さん。」

香藤の声に、雅彦は笑った。

「ま、いいさ。京介が幸せならな。」

岩城の頬に、つ、と涙が伝った。

「ほら、泣き虫でしょ?」

「まったくだな。」

そっと香藤が岩城を抱き寄せた。

その肩に、岩城は額をつけてしばらくじっとしていた。

香藤の肩に置かれた手が震えて、

香藤が宥める小さな声がした。





市庁舎から二人が出てきた。

市長がそれを見送るために現れ、カメラのフラッシュが瞬いた。

チャーリーの運転する車に乗り込む派手な集団を、

マスコミたちが見送った。





ヴァンドーム広場に、次々と高級車が止まり、

フォーマルウェアに身を包んだ男女が、降り立つ。

オテル・リッツへと向かい、ドアへ消える前に、

差し出されるマイクに一言、二言答えていた。

その顔ぶれは、慣れているはずのマスコミでさえ、

目を見張るメンバーだった。





「サイモン、リスト・ド・マリアージュ、用意できてるのか?」

イツァークが、声をかけながら近寄ってきた。

「ああ、6区のオー・ボン・マルシェと、

ギャラリー・ラファイエット、それから、

あとは専門店の。」

サイモンが、ボールルームのドアの横に置いた、

テーブルの上のリストを指で叩いた。

「は!さすがだね。で、全員そろったのか?」

「あと、オオサワだ。

急な打ち合わせが入ったって、連絡があった。」

「そうか。なら、二人のほうが先に着くな。」

「そろそろだろう。」

そう言いかけた、サイモンとイツァークの耳に、

ドアの向こうの騒ぎが聞こえた。

「主役の到着だな。」





招待客が居並ぶ、オテル・リッツの、

ボールルーム(舞踏会場)のドアが開いた。

煌く巨大なシャンデリアに負けないくらいに、

華やかな笑顔を浮かべ、

黒いタキシードの香藤が、白い五つ紋の羽織と着物を着て、

袴をはいた岩城と手をつないで、万来の拍手の中入っていき、

その後から、雅彦、金子、チャーリーとラウールが続いた。

おめでとうの声が降り注ぎ、

代わる代わる挨拶に来る香藤の友人達、

仕事仲間に、岩城はその度に、にっこりと笑みを返した。

すっきりとした岩城の立ち姿に、お祝いを言いにきた者たちが、

一様にそれを褒め、香藤が少し、むっとした顔を見せた。

賑やかな中、突然、バイオリンの音が響いた。

メンデルスゾーンの、「結婚行進曲」

ボールルームの奥に設えられたステージで、

サイモンが指揮棒を振っていた。

その前に、イツァーク、アンネゾフィー、ジョシュア、

ライナーとフォルクハルトが並んでいた。

「う〜わ・・・。」

思わず香藤が上げた声に、イツァークがウィンクを返した。

「・・・凄いメンバーだな。」

岩城が、そう呟いた。

「知ってるの?」

「この前、CDショップで見た顔ばっかりだ。」

その返事に、香藤はぷ、と噴出した。

招待客たちが道を開け、

香藤は岩城の手を引いて歩き出した。







    続く



    弓



   2006年6月20日
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